日本100名山 聖岳
我が国最南端の3000m峰である。東西2峰からなり、西に前聖岳、東に奥聖岳が控える。西側は崩壊壁、南面は砂礫の大斜面となっている。各所に高山植物も多い。以前はアプローチの長い山であったが、聖平小屋ができ、多少は入山しやすくなっている。

2008年8月14日〜15日
南アルプスの3000m峰としては、最南にある、聖岳(ひじりだけ)に登りました。 なんと、登りはじめから下山途中までだけが“快晴!”でした。 非常にラッキー! 晴天大明人様パンパン!
小聖岳から、大崩壊地を抱えた、聖岳を見上げる 6:31


 いわれは、色々諸説があるようですが、その姿は、聖のように崇高で、清浄な形でした!14日は、1400mの標高差樹林帯を登るだけ。15日当日。薊畑分岐からお花畑を過ぎ、シラビソ樹林が切れたところから、初めて、その姿を見ることが出来ました。 おぉ〜。すっくとそびえる姿に圧倒されました。 翌日早朝に見ると、山頂が聖岳から奥聖岳に奥行きを持つみごとな台形となっていました。
しらびそ樹木の間から、聖岳が現れた〜!!
5:55
これが、聖岳の雄姿。 その後ろに、赤石岳・悪沢岳
 (茶臼岳山頂から) 5:57
ハイマツ稜線の尾根道から、
振りかえって見る、聖岳 6:25
聖岳は、雲の中 (光岳山頂付近より)
11:08
朝の荘厳な山々を遠望(左から、兎岳・聖岳・赤石岳・悪沢岳・上河内岳) 茶臼岳・山頂より 5:57


 便ケ島登山口から、西沢渡の沢を渡り、標高差1400mの登り。約5時間半。樹林の道をひたすら登ります。 カラマツ林、ダケカンバ、シラビソと樹林も変化します。途中、苔も多くなって、深い森の世界。 赤石が出てくると、数億年の海底堆積岩のラジオラリア粘板岩なので感激。樹林帯を過ぎて、急にお花畑になったと思ったら、薊畑分岐。
便ケ島登山口・風景 6:36 便ケ島登山口から出発。 
トンネルをくぐると、緑が新鮮 6:48
西沢渡に向って林道を歩く。
正面は、奥深き南ア! 7:16
西沢渡の沢渡れず、ワイヤーロープウエイで、
分乗 7:31
カラマツ林の中、もくもくと登る 
(薊畑までの急登) 8:02
木の根っこ・・登る (薊畑までの急登) 9:08
樹林帯で、休憩 (薊畑までの急登)
10:24
赤石山脈語源になった、ラジオラリア粘板岩の、
赤石の道に (薊畑までの急登) 10:47
シラビソ倒木で、苔むした幽玄な道を・・登る 
(薊畑までの急登) 10:59
振りかえっても、シラビソ倒木 
(薊畑までの急登) 12:13
おぉ〜 マルバダケブキのお花畑だ 
(薊畑分岐手前) 12:18
おぉ〜、やっと薊畑分岐に到着 
(ガスかかっている) 12:20


この区間は、“お花畑”。 『14日の小屋への下り』、『15日の聖岳登頂時の往復』と、
3度、この“お花畑”の花々を楽しみました。
《高山の花■タカネコウリンカ》 
(薊畑分岐から聖平小屋へ) 12:20
《高山の花■イワインチン》 日本固有 
(薊畑分岐から聖平小屋へ) 12:22
《高山の花■トモエシオガマ》 
(薊畑分岐から聖平小屋へ) 12:22
《高山の花■キオン》 
(薊畑分岐から聖平小屋へ) 12:25
イブキトラノオが、一杯に 
(薊畑分岐から聖平小屋へ) 12:26
《高山の花■ミネウスユキソウ》 
(薊畑分岐から聖平小屋へ) 12:34
おぉ〜、聖平だ 12:37 聖平小屋へ、まっすぐ続く、木道 12:39
聖平小屋に到着。 早速、記念撮影
12:48
《高山の花■ハクサンフウロ》 
(薊畑分岐から聖平小屋へ) 10:31
《高山の花■センジュガンビ》 
(薊畑分岐から聖平小屋へ) 10:38
《高山の花■マツムシソウ》 
(薊畑分岐から聖平小屋へ) 10:44

15日。 いよいよ聖岳登頂です。 聖平小屋を5:15に出発。 薊畑分岐を過ぎて、お花畑に感動した、その時、キリが晴れて青空! シラビソ樹林の隙間からは、聖岳が、その姿を現しました! ダケカンバ樹林を過ぎて、稜線に出ると、小聖岳へは、砂礫の登り。 小聖岳(2662m)では、目の前の聖岳の姿に圧倒されましたヨ。 振り向けば、明日登る“光岳”が、雲の傘をかぶって遠望。
薊畑分岐。 ここから、聖岳にむかう 5:42 薊畑分岐を過ぎ、マルバタケキブキのお花畑で、
霧がとれ青空に! 5:45
一面に、マルバタケキブキの、お花畑! 
(薊畑分岐過ぎて、聖岳へ) 5:52
樹木の間から、聖岳が現れた〜!!
5:55
しらびそ樹木の小道を、進む 5:56 ダケカンバの草原帯を行く 6:15
ダケカンバ林を抜けたとたん、
目の前に聖岳が!! 6:20
ガレ場を小聖岳に向って、登っていく
6:23
歩いてきた、ガレ場を振りかえる。 雲が下
6:25
小聖岳(2662m)にて、聖岳を、
目の前にして、見上げるのだ 6:31
聖岳を仰ぐ!! (小聖岳にて) 6:35 南西を遠望。 雲に覆われた、光岳。 
(小聖岳にて) 6:39

小聖岳からは、崩落地横の稜線。砂礫や浮石が多い大斜面へ。 高山を歩くとき、いつものように、かわいい高山植物が・・・。 それも、だんだん種類が増えてくる! 疲れが吹っ飛ぶようです。 斜面を登りきると、聖岳山頂。 ここは、奥聖岳を持っているので “前聖岳”とも言われています。
さぁ、聖岳に向って、尾根道を歩く 
(小聖岳から) 6:43
小聖岳を過ぎ、尾根道の東方には、富士山だ!
(逆光) 6:44
《高山の花■トウヤクリンドウ》 
(聖岳登り・尾根道) 6:44
《高山の花■タカネヒゴタイ》 
(聖岳登り・尾根道) 6:45
大崩壊地横の尾根道を、山頂に向う
6:48
我々の影が見える。 崩壊地の岩場に、
ピンク色のタカネビランジが群生。 6:50
大崩壊地横の尾根道を、山頂に向う 6:54 登ってきた尾根道を、ふりかえる 7:02
いよいよ、頂上までは、
砂礫のジグザグ道だぁ 7:06
歩いて来た尾根道、登山道を振りかえる
7:15
《高山の花■シコタンハコベ》 
(聖岳登り・砂礫の岩場) 7:19
《高山の花■タカネツメグサ》 
(聖岳登り・・砂礫の岩場) 7:29
おぉ〜 山頂だぁ 7:38 聖岳山頂から、尾根伝いに続く山々を遠望
(手前から、兎岳・中盛丸山・大沢岳) 7:45

聖岳(前聖岳)で、360°の展望を、ゆっくりと楽しみました! 北東に向って、目の前に、赤石岳がどっしり。その裏には悪沢岳。 塩見岳・仙丈ケ岳・・・ 北西には、兎岳・中盛丸山・大沢岳と続く尾根道。 南方には、これから登る上河内岳(かみこうちだけ)から光岳に続く尾根道と峰々。 東方では、いわずと知れた富士山。 奥聖岳への往復約1時間。景色と、雪渓跡のお花畑と、雷鳥を楽しむ、ゆったりとした時間で、ありました。
聖岳・山頂から、前に聳える赤石岳の雄姿を見る 7:42
聖岳山頂から、奥聖岳方面を遠望 
(後ろには富士山) 7:41
聖岳山頂にて、記念撮影
(後ろは、赤石岳・悪沢岳) 7:45
南西に、明日登る、光岳が、くっきり 
(聖岳山頂から) 7:48
聖岳山頂から、赤石岳を望む (その後ろに、
荒川前岳・塩見岳・仙丈ケ岳と続く) 7:49
聖岳山頂から、奥聖岳を目指す。
まずは、岩場 7:55
聖岳山頂から、奥聖岳を目指して歩く。
ロープの左は、雪渓跡・お花畑 8:01
奥聖岳手前のお花畑で、《雷鳥》に出会う 8:03 奥聖岳・山頂風景。 皆、三角点を撮る 8:09
奥聖岳から、前聖岳に続く尾根を見る(向こうには上河内岳・茶臼岳・光岳) 8:12
奥聖岳山頂から東方を遠望。
南アの山々+富士山 8:14
奥聖岳山頂から北東に、雄大な赤石岳を遠望
(後ろは、悪沢岳) 8:18
奥聖岳から、聖岳山頂を望む。 
これも、味ある景色だ。 8:25
奥聖岳から、聖岳山頂に戻った 8:40


 山頂での、のんびりと楽しい時を過ごした後は、下山。 撮りそこねた高山植物を撮りながら、下っていきます。 下り始めるとすぐに、雲が昇ってきて、小聖岳では雲の中。朝の景色は、夢か幻か? 聖平小屋で、昼食・休憩の後、今夜の宿泊地・茶臼小屋へ向います。
聖岳山頂から、小聖岳に向って下山開始。
すでに雲が湧いてきた 8:54
《高山の花■チシマギキョウ》 
(聖岳から下山途中・岩場) 9:04
《高山の花■シコタンソウ》 
(聖岳から下山途中・岩場) 9:13
《高山の花■ミヤマオトコヨモギ》 
(聖岳から下山途中・尾根道縁) 9:25
《高山の花■タカネヒゴタイ》
(聖岳から下山途中・尾根道縁) 9:29
尾根道から谷間を見下ろす。 
こんな岩場にも花が・・・ 9:32
小聖岳へ到着。 
登りとは異なり、ご覧の霧 9:45
小聖岳からのガレ場を過ぎ、
ダケカンバ林に入る 10:00
《高山の花■オヤマリンドウ》 
(下山途中・薊畑手前の道縁) 10:23
《高山の花■イブキトラノオ》 
(下山途中・薊畑手前の道縁) 10:26
《高山の花■クルマユリ》
(下山途中・樹林の道縁) 10:10

聖平小屋とも、お別れ 11:27